出向社員の出稼ぎ日記 体験談

はじめまして、くりななです。現在出向先で工場勤務をしています。自動車のライン工場で慣れない作業、初めての二交代勤務で悪戦苦闘しています。

出向に至るまでの経緯やその時の会社とのやり取り、そして実際工場でのライン作業を体験した感想など話していきたいと思います。

転職そして突然の出向通知

2年程前、長年働いてきた会社をやめて転職をしました。未経験の業種でしたが毎日充実した日々を送ってきました。しかし去年世界的なパンデミックにより僕の転職した会社も経営不振に陥りました。

今年の夏のボーナスカットか~なんてことを同僚と話していたのですが、仕事は徐々に減っていき有給や休業補償などで休みが増えていきました。

「うちの会社ちょっとやばいかもしれん…」そう口々に不安を漏らしていましたが内心は「仕事は減っていても会社が何とかしてくれるだろう」とか「もう少し我慢していればまた元に戻るだろう」とあまり深くは考えていませんでした。

むしろ休みが増えてラッキーなんて吞気に考えていました。

そしてその時は突然やってきました。ある日全従業員に向けて社長から話がありました。                    

経営不振により人員削減を行うとゆうこと、正社員の一部は出向に行ってもらうとのことでした。

当時はパソコン越しに淡々と話す社長を見てほんとにうちの会社はやばいんだと感じました。                

自分でもホントに危機感ないな、馬鹿だなって思うんですが、この時まさか自分が出向の対象になっているとは思っていませんでした(笑)

そしてその日に上司に呼ばれ出向に行ってもらうと告げられました。正直出向の話をされてもしばらくは実感がなく、家に帰って徐々に不安や焦りが湧いてきました。

仕事を辞めようかとも考えましたが、転職して間もないのにまた転職しなければいけないのか、今は不況で転職は難しんじゃないのか、でもこのままこの会社に残っても先がないんじゃないのか、など考えがぐるぐる回っている状態でした。

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出向するまでの流れ

出向通知を受けた後、数日して面談がありました。面談には僕の上司と部長、本社の出向担当数名で行われました。出向先の会社や業務内容、出向期間、給料の話をしました。そして通勤が困難なため寮に入らなければいけません。

恥ずかしながら僕は今まで実家を出たことがなく知らない土地で生活することに抵抗がありました。   

それも寮での生活がやってける自信がありませんでした。                         

会社側はできる限りサポートするという話でしたがどこまで信じていいのかわかりません。           

当然僕も不満があり、どうにか出向を取りやめてもらえないか話しましたが会社としては出向に行くか退職するかの二択でした。                                               

会社規定で出向拒否=業務違反で解雇となります。1人を許してしまったら他の人たちも不満が出てしまうので会社側も非情な対応を取ります。仕方がないことですが、当事者である僕としてはとてもつらい思いをしました。                                              

それから親や友人、当時付き合っていた彼女に相談したり、色々悩んだ結果出向に行く決断をしました。

  • 不況や業績悪化など会社が傾きかけた時、会社を守るために非情な決断を下す
  • 正社員だから大丈夫、なんて考えは通用しない
  • 私生活にも大きな変化がある。

出向や会社が倒産の危機にあるなんてこと自分とは無縁なものと思っていたので、いざそういう状況になって八方塞がりになってしまいました。                                       

僕は社会人歴10年以上になりますが、何の資格もスキルもなくいざという時、転職に踏み切れませんでした。なんとなく就職してなんとなく働いてきたツケが回ってきたんだととても後悔しました

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寮での生活

出向通知を受けておよそ1ヶ月後には出向先で働くこととなりました。

あまり時間がありませんでしたが、寮への引っ越しのため荷物は最低限で行くことができたため、何とか新天地での生活準備が整いました。                                                                                         

寮での生活は苦労の連続でした。風呂トイレ洗濯機は共用で部屋はワンルームでキッチンもなかった為、食事は冷凍食品を食べるか、別の建物にある歩いて5分ほどかかる食堂まで食べに行かなければいけませんでした。                                                                                                                                          

5分なんて近いと思うかもしれませんが毎日のことです。最初は食堂で食べていましたが雨の日も傘をさして行かなければならず、 1食500円ほどかかるため食費もかなりかかってしまいます。                  

こうした理由から徐々に食堂から足が遠のいていきました。                     

またほとんどのものが共用な為、常に気を使ってしまって心が休まるときがありませんでした。

  • 部屋に冷蔵庫とテレビは備え付けてあった為、物は最小限で引っ越しは自家用車で運ぶことができた。
  • まともな食事をとるためには、食堂を使うしか方法がないため金銭的にも厳しい。冷凍食品ばかりでは健康を害する心配があった。
  • お風呂トイレ洗濯機が共用な為、常に人の目を気にしたり順番待ちがあったり、仕事から帰った後も気が休まることがなかった
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出向先での業務

出向先は大手自動車メーカーで、初めに3日ほど研修があり、会社のルールや出退勤のやり方やライン作業の講習がありました。

最初に驚いたのが工場がめちゃくちゃデカい!笑                                  

大企業の規模の大きさに圧倒されました。そしてルールがとても厳しく規律もしっかりしているなと感じました。                                                

そして「歩くことは仕事」という言葉には衝撃を受けました。スマホを見ながら歩かない、ポケットに手を入れて歩かないなどいわれてみれば当たり前なことなんですが、ついついやってしまいがちなことです。                                                    

工場内の移動や工場を出て駐車場まで歩く道なども「歩くことは仕事」と言われてしまうとちゃんとやらなければいけないと思うようになると思います。                                 

実際に従業員で違反している人を見たことがありません。そういった心構えがやっぱり大企業だなと思わせられました。

研修を終えると僕は塗装課に配属されました。塗装はきついイメージがあったので、やっていけるのか不安になりましたが実際にやる業務は塗装後の検査でした。実際に配属され作業内容を聞いたときはほっとしました。                                                                  

しかし検査といってもライン作業です。1日中立ちっぱなしで次々と流れてくるボディ(自動車のことです)に休むことができない状態で最初のころは疲労困ぱいでした。                        

しかし人間慣れるもので3週間ほどで業務にも慣れ最初ほど疲れることはありませんでした。                       

現在ではすっかり慣れましたが、徐々に時間が経つのが遅く感じてきてそれが苦痛です。笑 

  • 会社によってルールや規定はありますが、大手の企業になるほど厳しく規律がしっかりしていました。それは安心感がある一方で少し窮屈に感じ僕には合わないかなと思いました。
  • 検査業務は肉体的には楽な作業ですが(組み立て工程などが肉体的に大変らしいです)品質が悪いものを通してはいけないという、精神的面で大変です。
  • ライン作業は楽な作業でも慣れていないときつい!                                                                                          

これからも出向先で働いていますが仕事のことや経験したことなど書いていきたいと思います。   

ライン作業など派遣や期間社員に興味がある方、出向などで悩んでいる方の参考になれば幸いです。              

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